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妻と呼ばれたい

私は人に話すとき「夫が」「主人が」と言う。
昔は「彼氏が」と、まぁ一般的な呼び方をしていた。

「旦那」はあまり使わない。
というのも、自分が「妻」と呼ばれたいから。
「カミさん」「ヨメ」より「妻」がいい。


なんで「妻」がいいかというと、答えは簡単。
俳優の堺雅人さん、及川光博氏が「妻」と言っていたからだ。
ちょうどそのころ、テレビでは「鬼嫁」とか芸人さんの「ヨメが怖い」とかそういう特集が組まれているときだった。
なんか、私はこの「ヨメ」が嫌だった。説明できないので、多分もうこれは生理的なものだろう。


そんなとき。
たぶん堺さんが出演した『いいとも』だったと思う。タモさんが「この前奥さんが~」と話を振ったと、「ああ、妻が?」と返したのだ。
そのとき私は独身だったのだが、「これだ!」と思った。
私も結婚したら「妻」がいい。
妻と呼ばれたい。
強くそう思ったのだ。
その後ミッチーもTVかインタビューで「妻」と言っていて、やっぱ「妻よ妻」とさらに「妻と呼ばれたい願望」は強くなった。
妻の対義語は夫だ。
自分が妻と呼ばれたいなら、まずは相手を夫と言わねば。

そんなわけで、私は「夫」を使う。


なぜか夫は「うちの奥さんが」というらしい。

うちは入籍の三ヶ月後に式を挙げた。
届けを出したあと、夫に実家へ行ってご飯をごちそうになった。
入籍報告をするということで、夫が大阪在住のいとこに電話をかけた。
このいとこは年上の男性サラリーマン、息子さんもいらっしゃる方だという。

夫の横で私は話をきいていたのだが、


「入籍。うん、今日した。え? えーとね、お嫁さんになる人はね~」




お嫁さんになる人はね~







お・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!



「お嫁さん」………!!!



なんだ、「ヨメ」に「お」が付いただけで!!!
なんでこんな違う響きに………!!!!


「お嫁さん」、なんて素敵な呼び方……!!!!



この「お嫁さん」という言葉の破壊力に私は感動したのだ。
私はそのとき、まさに両手を口元にもってきて、目がキラキラの少女漫画のような絵柄で表現できるような図になっていたと思う。
「ヨメ」をアレほど嫌がった私。なのに「お嫁さん」という響きは、なんて素敵な日本語なんだ! 
この言葉があったではないか!!!
そうだ、私は入籍して「花嫁」なのだ。
「お嫁さん」なのだ!!!!



そんな明後日な感動をしていたとき、「いとこが挨拶したいからって」と電話をかわることになった。
え、え、そんな急に! どんな挨拶をしたらいいのかしら。
ドギマギしながら受話器を受け取ると、向こうから挨拶してくれた。



「どうも! 小栗旬です!」




私の「お嫁さん感動」は関西人による渾身のボケで一瞬にして吹っ飛んだのであった。




もうすぐ式を挙げて1年。