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コスメや漫画や演劇やたまにライターの仕事の話とか

私がほしいのは魔法の一言じゃない

昨日から始まった『表参道高校合唱部!』が面白かった。
見るまで「ああ、日本では『Glee』できないし、ミュージカル系のドラマは滑る。だから合唱か……」なんて思ってた。
そこまで思ってるのに、見たのは城田優が出るからだ! それ以外の理由はない!

と、思ったら。


面白い! いいじゃないか! ごめん!


手のひらをひっくり返したようにベタ褒めする私。
歌もいい、登場人物たちもいい、ベタだけどいい。

登場人物がいいね

高校生たちが今すっごい話題性のある子が出ているわけでもないのだけれども、いいね!
って思ってたらX21のリーダーがいた。
AKBとかジャニーズを持ってこないでよくここまで集められたなぁ、と関心。ナベプロ多いけど。
引田さんすっごくいいなーって思ってたら、森川葵ちゃんだった! あまりんだった(『ごめんね青春』)! 岡倉さんだった(『ちゃんぽん食べたか』)!
そして主人公の芳根京子ちゃん。声もいいなぁって思ってたら、『花子とアン』のレン様の娘役だったー! そっかー!
あとは『ラストシンデレラ』で大塚寧々と遠藤章造の娘ちゃんだった。結構この子見てるのね、私。

あと大人たちもいい。
主人公の両親に川平慈英堀内敬子平泉成などガッチリ。もちろん城田優や神田沙也加というミュージカル組もばっちりだ!

テンポの良さ

なによりコレ。無駄な演出、セリフがなくてポンポン進む。
一番すごいなって思ったのが、主人公がえげつないイジメに遭って「おいおいそれどうよ」って視聴者はげんなりするんだけど、そこから5分もしないうちにそのイジメを忘れるぐらいの話の進み方(これも実は裏があるんだけれども)。
「いや、先生に報告しようよ」「イジメの犯人探そうよ」って見ているその場では視聴者につっこむ隙を与えなかった。
これすごい。
と思ってWikipediaみたら、演出に吉田秋生さんがいる!
『世界で一番熱い夏 』『ぼくが地球を救う』『ヤンキー君とメガネちゃん』と私の好きなドラマを手がけている方なので、納得。

歌がうまい

吹き替えなしなのだろうか。とにかく歌、うまいぞ。変にカットせず、ちゃんと曲全部やったぞ。すごいぞ。

『まれ』と違うところ

主人公の妹が、幼少期のまれをやった松本 来夢ちゃん。こちらもしっかり者の役。
そこで、今の朝ドラのまれちゃんとこの主人公の香川ちゃんは似ているところが多い。

・地方育ち(能登:小豆島)
・純粋
・好きなことには暴走しがち
・あまり空気を読まない

まれちゃんはこれが積もりに積もって幼なじみのいちこちゃんを超こじらせさせるわけですが、まぁたしかにこじれないほうがおかしい、というぐらい純粋すぎて視聴者もイラッとするのです(え、しませんか? 私の心が狭いのか?)

今回の香川ちゃんは、転校早々いろいろやっちゃって「イタイ子」となり、イジメに遭うんだけど、見てられないほど「イタイ子」じゃないんですよね。
その違いが


・信念が強い
・落ち込んでも自分で立ち直れる


これだと思うんです。
まれは、仕事も恋も最初と変わってるんです。仕事は役所をブッチして(教育したほうは洒落にならんよね)、パティシェに。
そして恋も大輔と付き合う寸前までいって、結局圭太へ。
ある意味最初の信念を突き通しているのですが、回り道の仕方がヒドイんですよね。言っちゃえばその回り道を引っ掻き回していまの道にきてるという。
あんだけ長い放送期間がある朝ドラ、そりゃ回り道もしないといけないのだろうけれども仕方がヒドイと思うの。


香川ちゃんはもう「合唱やる! そのためには何があっても大丈夫!」という子で、回り道を全くしません。
泣いちゃうこともあるけど必殺「十秒ジャンプ」でしっかり自分で立ち直ることができる女の子。
周り流されずしっかり自分の意見も言える。まれは周りに流されやすいからね……。


と、もう何ヶ月も放送している朝ドラと一回しか放送してないドラマと比べてそこまで言うのはどうなのって感じですが。


そろそろ自分で立ち直れる女の子が見たかった

ここまで今回の主人公を私が好き! と言っちゃうのは、直前に「自分で立ち直れない主人公」のマンガを読んでガッカリしたからです。
ステキな家族や仲間や友人に囲まれて、落ち込んだときは助けてくれる――、うん、それはそれでいいんです。
けれどもそれに頼りっぱなしの主人公にがっかりしちゃって。
確かに最終的には主人公が行動することで悩みから脱出するけれども、きっかけとして、そのステキな仲間からの「優しい誰かの魔法の一言」が絶対にあるのです。
まれも、確かにふるさとって誰にでもあって、大切なんだけど。
しっかり子どもたちを見てくれてる大人がいるって、すごくいいことなんだけど。


でも、そんな「魔法の一言」なんて現実ではありません。


私はフィクションからは「あの子も頑張ってる、私も頑張ろう!」って思えるパワーを、欲しいのです。
私が欲しいのは「魔法の一言」ではないのです。

主人公が一人で立ち直っていく姿を私は見たい。立ち直る方法を知っている子を見たい。
そしてお手本にしたい。
周りにそんな「ヨシヨシ」してくれる人がいないときでも、その姿を覚えていれば現実に生きる私のきっと勇気に、元気になるから。
うん、私もともと、「元気がでる名言100選!」とか好きじゃないしな。


そんな「強い女」じゃなくてもいい。けれども、自分を立ち直らせる方法は自分でわかっている。そんな子を私は求めていたんだなぁって今回ドラマをみて思いました。
また今後の展開でドラマの香川ちゃんも落ち込んだり、「ヨシヨシ」してもらう場面あると思うんだけど、初回でこれだけ自分で立ち直ってたらその姿をみても心狭い私はイラッとしないでしょう(笑)。



てことで、オススメです。『表参道高校合唱部!』。